でも、マコさんが私を呼んでくれたから、すぐに流羽さん達がどこにいるのか分かった。
「何あれ」
「あの子、転校生でしょ?何で優雅の皆様と一緒にいられるの?」
「私達でさえ近づけないのに、ムカつく」
またしても聞こえるコソコソ声。
今回ははっきりと聞き取れた。
転校早々嫌われてしまったみたい。
でも、そりゃあそうだよね。
こんなにも人気を誇る人達と釣り合いの取れない私が一緒にいるんだもん。
そう思うのは当然だよ。
本当に申し訳なく思いながら、流羽さんの方へと近寄った。
「今朝ぶりだねー、心優ちゃん!」
「あ、はい」
ニコッと笑いかけてくれたマコさんに、私も笑い返した。
本当に不思議……
昨日会ったばっかりの人と自然に接することが出来るなんて……
「心優ちゃん、俺の隣に来てよ!」
「あ、はい」
「ダメ、心優は俺の隣に来て」
私の言葉を遮った流羽さんはぎゅっと私の肩を抱いて。
近くなった距離。
ドキドキしない方がおかしいと思う。
「ルウってばずるいよ!僕が最初に誘ったのに!」
「別に順番なんて関係ないし」
「あるよ!ほんとルウは独占欲強いね!」
「うんうん、ほんとそれ!付き合う前からそんなんとかヤバいよ、ルウ!」
「うるさいんだよ」



