きみは溶けて、ここにいて【完】






 嵐みたいだった。


気が付いた時には、もう、誰も私のほうなんて見ていない。


森田君たちは、彼の席で、ケラケラと笑いながらお喋りを始めていた。そこに、他の男の子たちも集まってくる。

そうだ、いつも、教室にいる森田君はこんな風だ。


幸せの形。

森田君は、こうやって証明し続けているんだと思った。



 五限目が終わり、六限目の休み時間に、今度は島本さんたちではなく、久美ちゃんが私の席にやってきた。


第一声は「大丈夫だった?」で、島本さんたちとのことを心配してくれているみたいだった。

頷いて、平気だよ、と笑う。



「でも、文子ちゃん、本当にキャンプファイヤーのときいなかったよね」

「……体調が悪くて、休んでたの」



 そう言うしかなかった。

ごめんね、と付け足したら、久美ちゃんは、首を横に振った。