とお礼を言うと、門野さんは「今日はもう帰ろう。 残りはまた明日、調べよう」と言ってきた。

「え?でも……」

「無理は良くない。 無理して倒れられたら、俺が困るからな」

 それもまた、門野さんなりの優しさなんだと思う。

「……はい。分かりました」

 門野さんの言うとおり、今日は帰ることにした。

「笹野、ラーメン食べるか?」

「え?ラーメン……ですか?」

 いきなりラーメン……?

「俺の行きつけの店があるんだ。 腹減ってるだろ?」

 門野さんからそう聞かれたわたしは「……まぁ、はい。お腹空いてます」と答えた。

「よし、じゃあ決まりだな。 行くぞ、笹野。俺が奢ってやる」

「……はいっ」

 わたしは門野さんと、そのままラーメンを食べに行くことにした。







「ん、美味しい……!」

「だろ?」

「はい。美味しいです」

 門野さんがよく行くというラーメン屋は、ちょっと庶民的な雰囲気だけど、味はすごく美味しかった。

「良かった。気に入ってもらえたか」

「はい。餃子も美味しいです」

 ここのラーメン屋、なぜかまた行きたくなる。