肝心なところで舌がもつれてきちんとお礼を言えなかった。それでも、イラリオさんはとても嬉しそうに満面に笑みを浮かべた。

 こんなに買ってもらっていいのかとなんだか申し訳ない。
 けれど、イラリオさんは「いい買い物をした」と終始ご機嫌だった。聖騎士団の団長の収入がいくらなのかは知らないけれど、きっとたくさんもらっているのだと信じてお言葉に甘えることにする。

 大量の荷物は、全部イラリオさんが持ってくれた。