絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!

「遅くなってごめんね、エリー」
「いえ、大丈夫です。楽しかったですか?」
「ええ、それはもう。アメイリの森に行ったのは久しぶりだけれど、花がたくさん咲いていて──」

 カミラさんは楽しそうに今日の出来事を話す。その嬉しそうな笑顔を見ていたら、気持ちがほっこりとした。

 以前は魔獣が増えてきたと人々が不安に駆られていたアメイリの森だけれど、あの不思議な現象が起きた日からぱったりと魔獣の姿が消えた。ブルノ大司教は、聖女の強力な神聖力がなんらかの影響を与えたのではないかと言っていた。
 セローナ地区では平和な日々が続いており、こうしてカミラさんのようにアメイリの森にハイキングに行くことを再開し始めた人も多いのだ。

 すっかりと薄暗くなった頃、「エリー」と私を呼ぶ声がした。

「エリー、そろそろ帰ろうか」

 仕事を終えたイラリオさんが私を迎えに来る。

「はーい」