すぐにザグリーンの助太刀をしようとしたが、情けないことに噛まれたほうの腕は肩の骨が砕けたようで、あげることすらできなかった。ポケットからアリエッタ特製の回復薬を取り出そうとして、先ほどルイーナに渡してしまったのだと舌打ちする。
剣を支えに何とか立ち上がる。そのとき、ここで聞こえるはずがない声がしたのだ。
「イラリオさん?」
そこには、いるはずのないアリエッタが立っていた。
(傷から瘴気が入ったことによる幻か?)
しかし、俺と同様にアリエッタの声に気付いたらしき魔獣がターゲットを変えようと向きを変更したので、幻ではないと悟った。
(助けないとっ!)
それだけを思い、咄嗟に動く片腕を使って剣を構えると魔獣の背中に剣を突き立てる。怒った魔獣に剣を持った腕ごと噛まれ、無事だった腕もバキリと折れる音がはっきりと聞こえた。
「いや、いやぁぁあ!」
剣を支えに何とか立ち上がる。そのとき、ここで聞こえるはずがない声がしたのだ。
「イラリオさん?」
そこには、いるはずのないアリエッタが立っていた。
(傷から瘴気が入ったことによる幻か?)
しかし、俺と同様にアリエッタの声に気付いたらしき魔獣がターゲットを変えようと向きを変更したので、幻ではないと悟った。
(助けないとっ!)
それだけを思い、咄嗟に動く片腕を使って剣を構えると魔獣の背中に剣を突き立てる。怒った魔獣に剣を持った腕ごと噛まれ、無事だった腕もバキリと折れる音がはっきりと聞こえた。
「いや、いやぁぁあ!」