「わたくしは大丈夫ではないわ。もう足がへとへとよ」
ルイーナがその背後から文句を言う。先ほど回復薬も渡したから体力は回復しているはずなのに、一時間も経たないうちにこれだ。
どうするか迷い、ザグリーンをちらりと見る。目が合うと、ザグリーンは一瞬で俺が考えていることを察知したようでぶんぶんと顔を横に振った。
「頼む。この後ずっとあの調子じゃ困るだろう?」
「ここに置いていけばいいだろう。わがままを言っているだけだ。放っておけば自分で歩くだろう。エリーのほうがまだしっかり歩くぞ」
視線で背中に乗せてやってくれと訴えたが、ぴしゃりと拒否された。
(どうするかな……)
聖女という立場上、一日くらいはしっかりと自分の目で神聖力の源であるアメイリの森の状況を見てほしいというヴィラム殿下の思いがあったのだが、今のルイーナの状態では無理そうだ。
(仕方がない。一旦、森から出てルイーナを聖騎士団の本部に送り届けるか)
そう思ったそのとき、聖騎士団の専用通信機が鳴った。
【こちら、イラリオだ。どうした?】
【こちら、ロベルトです。聖獣を発見しました】
【何、本当か? すぐに行く】
発見した場所を詳しく聞き、すぐに向かうことにした。
ルイーナがその背後から文句を言う。先ほど回復薬も渡したから体力は回復しているはずなのに、一時間も経たないうちにこれだ。
どうするか迷い、ザグリーンをちらりと見る。目が合うと、ザグリーンは一瞬で俺が考えていることを察知したようでぶんぶんと顔を横に振った。
「頼む。この後ずっとあの調子じゃ困るだろう?」
「ここに置いていけばいいだろう。わがままを言っているだけだ。放っておけば自分で歩くだろう。エリーのほうがまだしっかり歩くぞ」
視線で背中に乗せてやってくれと訴えたが、ぴしゃりと拒否された。
(どうするかな……)
聖女という立場上、一日くらいはしっかりと自分の目で神聖力の源であるアメイリの森の状況を見てほしいというヴィラム殿下の思いがあったのだが、今のルイーナの状態では無理そうだ。
(仕方がない。一旦、森から出てルイーナを聖騎士団の本部に送り届けるか)
そう思ったそのとき、聖騎士団の専用通信機が鳴った。
【こちら、イラリオだ。どうした?】
【こちら、ロベルトです。聖獣を発見しました】
【何、本当か? すぐに行く】
発見した場所を詳しく聞き、すぐに向かうことにした。



