翼のある獅子の姿をしているリーンは最高位に近い神聖力を持つ聖獣のはずだ。更にその上があるのだろうか。
「リーンは人間の姿をした聖獣に会ったことがあるの?」
「ある。ひとりだけ、知っている」
「イリスも?」
私は横にいたイリスに目を向ける。濡れてしまった足を熱心に舐めていたイリスは、私に話しかけられてつと顔を上げる。
「もちろんにゃ」
「ふーん……」
私は人間の姿をした聖獣なんて初めて聞いたけれど、どうやら聖獣の間では有名な話らしい。
そのとき、[おーい]と遠くから声が聞こえてきた。そちらを向くと、水面近くの宙を浮くサン達が大きく両腕を振っている。
[見つけたよ!]
「本当?」
「本当か!?」
私とイラリオさんがほぼ同時に叫ぶ。
私は思わず、サン達のいる方角──湖に向かって走り、膝下のひんやりとした水の感覚に慌てて湖岸へと戻った。
「リーン。サン達のいるところに行きたいんだけど行ける?」
ザグリーンに問いかけると、ザグリーンは何も言わずに体勢を屈める。背中に乗れと言うことだろう。
「リーンは人間の姿をした聖獣に会ったことがあるの?」
「ある。ひとりだけ、知っている」
「イリスも?」
私は横にいたイリスに目を向ける。濡れてしまった足を熱心に舐めていたイリスは、私に話しかけられてつと顔を上げる。
「もちろんにゃ」
「ふーん……」
私は人間の姿をした聖獣なんて初めて聞いたけれど、どうやら聖獣の間では有名な話らしい。
そのとき、[おーい]と遠くから声が聞こえてきた。そちらを向くと、水面近くの宙を浮くサン達が大きく両腕を振っている。
[見つけたよ!]
「本当?」
「本当か!?」
私とイラリオさんがほぼ同時に叫ぶ。
私は思わず、サン達のいる方角──湖に向かって走り、膝下のひんやりとした水の感覚に慌てて湖岸へと戻った。
「リーン。サン達のいるところに行きたいんだけど行ける?」
ザグリーンに問いかけると、ザグリーンは何も言わずに体勢を屈める。背中に乗れと言うことだろう。