「ちょっとみ~な,私が見境なく誰にでも懐いてるみたいに言わないでよ!! 本当に気に入ってる人にしかしないの知ってるくせに……」



ななみをひっくり返してのばしてみ~なか。

いいなぁ。

っていうか……あれって愛情表現だったんだ……



「うん知ってるけど? 沙羅のそれは近所のロックオンされた可哀想な高二のお兄さんにしてるのしか見たことないし」

「可哀想って言わないでよ!」



そんなに貴重なの?! ……蓮はどういうつもりで……?

チラッと蓮をみて,そんな都合のいいことはないかと恥ずかしくなった。



「もう呉羽ねぇちゃんとかって呼ばせて貰ったら? あんたと同類なら蓮さん? も逃がす気ないだろうし,何よりあんたが逃がす気ないんでしょ?」

「それいい! 私の事よく分かってんね! じゃあ……呉羽をひっくり返してハクねぇって呼んでもいいですかっ?」



凄く輝いている沙羅ちゃんの目。

よく分かんないけど……



「うん! 仲良くしようね」

「も~っかっわい!」


嬉しくて差し出された手をギュッと握ると,沙羅ちゃんに抱きつかれた。