「ありがと……でも達也とケンカしてたのは…………そう,いくつあっても1つも譲りたくないくらい可愛くて大切で,他の全てをなげうってでも欲しいものが一緒だからって言ってたよ? だから私には関係ない」

「くふっそんなこと言ったの? さすが蓮君! ……気付かない呉ちゃんもさすが。 よぉし海いこう!」



美世ちゃんの海いこう宣言。

話が飛びすぎてついていけないし,心なしかクラクラしてきた。



「夏だもん! 23日ね! 兄妹も連れてきていいことにしよう!」

「海はひとまず良いとして,何で兄妹も? 2人で行くんじゃないの?」



私たちは2人とも一人っ子。



「ん~? なんか落ち着いて考えてみたら,呉ちゃんの見た女の子の特徴が,凄く聞いたことある気がするんだよね~? まだ分かんないけど,呉ちゃんも安心できるかもしれないし」



やっぱり美世ちゃんは時々理解出来ない。



「誰誘うの? 知り合いあんまりいないけど……」

「ふふん。それはね……!」