……私には遠い世界。

好きでもない異性がほぼ毎日。

ぞっとする。



「スッゴい迷惑だね」



つい眉間に力がこもった。



「うん。まぁね。誤解しないで欲しいのが,あの子達の事嫌いだった訳じゃないんだ」

「そうなの?」

「うん。ちょっと困るところはあったけど,それ以外は普通の,可愛い女の子だったから。それに,僕を見てくれる人を探してたからちょうど良かったしね」



苦笑しながら言う蓮を見て,少し不憫に思った。

でも,困っていながら嫌だと言わず,寧ろ可愛いと言ってのけた蓮に,私のなかで良く分からない感情が芽生えた。

蓮は毎日2,3回家に来るけど,それは私が誘ったことだし……

それに,今みたいに許可なく居座ることのが多いけど,私はそれを嫌だと思ったことなんて一度もない。



「わ,たしは」