「あっ妬いた?」          
            
             
                
そうゆんじゃないけど……     
                 
でもそんなこと言うくらいだ,女子の中で有名なんだろう。          
               
まぁ,深い意味はないけど,わざわざ女の子に囲まれてる蓮はみたくないかな。
                
                 
                 
「蓮,顔面も表情の作り方も,それに話し方まで,妖艶と言うか……砂糖の塊みたいな人間だもんね?」          
                 
                 
                   
私が何となくそう言ったときだった。隣に座っていた美世ちゃんが,声も出せないほど爆笑している。        
                

                 
「ふふっ。良いこと聞いちゃった。あのね呉ちゃん。女子の中で騒がれてるのは甘いマスクと優しげな話し方と……それから気遣いスキルが半端ないってことだけ」   
                
                
                
結構多くない?         
               
               
              
「だから,呉ちゃんが言うような蓮くんは言われてないの。そんなの絶対目立つのになんでだと思う?」        
             
「さぁ?」            
               
「もう! そんなの見せてないからに決まってるでしょ? 蓮くんに狙われてる呉ちゃんだから見られたの!」    
             
「私だけ? 変なの。美世ちゃんの気のせいだよ! もうねよ?」      
                
                 
             
私はいつになく喋る美世ちゃんを笑い飛ばして,2人で同じベッドで眠り,翌日は久しぶりにショッピングに出掛けて遊んだ。