年上なのに、翻弄されて

「うん。ありがとう」



蓮はふわりと笑ってお礼の言葉を口にする。

それは,見ているだけで引き込まれる様な笑みだった。



「食べよっか」



そんな蓮の言葉で料理を食べ始める。

蓮がコップも早速使うと言ったから,新品のそれをキッチンでゆすいでお茶を注いだ。

そんな私の耳に,蓮のちょっとすねた声が聞こえる。



「……自分でやったのに」



蓮は口を引き絞る。

ちょっと貴重な反応。