新学期も始まれば,また蓮と過ごす時間が多くなる。

9月もそろそろ終わりを迎えると言う今日。

私はと言うと,ひどい落ち込みの最中にいた。

この一月,蓮が押しに弱いかもしれないという情報を得た私は,自分からも頑張らなきゃと言う思いで行動してきた。

だけど,それを全て逆手に取られ,最終的に顔を赤くするのは私の方だった。

私……年上なのに……

私が躍起になればなる程,それに比例して蓮の機嫌が日に日に良くなっていく。

もしかしたら私の気持ちはバレていて……

要するにおちょくられてるのかもしれない。

こう言う時に頼るのはやっぱり美世ちゃんで,美世ちゃんは直ぐに家においでと言ってくれた。

早速お邪魔すると,男子の目線も必要だと言うことで,真田くんも来てくれていた。

落ち着いていたから既に何度か来たことがあるのかもしれない。