ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。



「こういう時だけでいいから、そう呼んでくれると嬉しい」


「こ、こういう時って……」


「ん?」


と首を傾げた織くんの綺麗な顔がどんどんとこちらに迫ってきて。


「ちょっ───んっ」


あっという間に唇を奪われた。


「っ、こういうことするとき、かな?」


すぐに離した織くんがニッと笑っていうから。


もう心臓が何個あっても足りない。


「……もう!織くんっ!」


「フハッ、白井さん顔真っ赤」


「お、織くんのせいだよっ!」


今すぐ布団を頭までかぶって隠れたい。
けど、織くんだって……耳真っ赤だよ。


そんなところを見て、本当に愛されているんだって実感できちゃうから。


好きがどんどん溢れてしまう。


「もっかい、してもいい?」


おやつを欲しがる子犬みたいなうるうるな瞳で聞いてくるんだもん。


はい、以外の選択肢なんて今の私にはないから。


小さくコクンと頷けば、フワッと嬉しそうに笑ってまたキスを落とされる。


すぐに離れたさっきのキスとは違って、何度も角度を変えて重ねられて。


その甘さに、全身が溶けてしまいそうななか、ようやく離れたかと思えば、


「……大好きだよ、初花」


そんな風に不意打ちで名前を呼ぶから。



そんなずるくて愛おしい推しとの甘い時間は、



まだ始まったばかり。









───END───