あれから、彼の名前を知った。


天王院 叶さん。私と同い年。


他にも色んな人がいて……結城天空さん(ユイシロ ソラ)や

後輩の相原由希君、1個上の如月流星さん。


ここの暴走族は、この人達しか集まらないんだって。


トップレベルの力を持つらしい。


そして……昨日私を拾ってくれた彼、叶君は、総長さまだ。


凄いところに引き取られた……。


そんな私ですが、ただいま朝食作りです。


昨日みんなとはあっさり打ち解けて、仲良くなれたの。


楽しくなりそう……。




「凛華ぁっ! おっはよぉー!」




元気よく私に抱きついて来るのが由希君。


私はユンちゃんって呼んでる。




「おはよう。朝ごはんはサンドイッチでよかった?」


「うんっ! ありがとね!」


「っ……! い、いえ……」




感謝されたのは、いつぶりだろう……。


嬉しくて頬が緩みそうになる。


ユンちゃんは可愛い子犬系な男の子だけど、顔は爽やかイケメンさん。


弟みたいな子だ。


弟なんていないけど。




「ふわぁ〜っ……はよ〜」




大きな欠伸をしながら登場して来たのは流星さん。


アッシュレッド髪色で、お兄さん的存在。


これまた凄いイケメンさんで、普通の女の子なら直視不可だろう。




「流星さん、おはようございます」


「朝から美少女がいるって、なんか不思議だな」