『叶君。世界で1番愛してるよ』





……っ。


り、んか……俺も、愛してるよ。






『叶君には おじぃちゃんになるまで生きて欲しいなぁ。
死ぬ時は仲間のみんなに囲まれて、あったかく見守られながら縁側で。
そうそうっ、由希くん達にもありがとうって伝えてね!
あと、流星さんの歌声、すごくカッコよかった!
天空さんには、これからも素敵な写真を撮り続けてねって
伝えて欲しいなぁ』





こんな時だけど、愛おしすぎて笑いが込み上げてきた。

多分今後、凛華以上に誰かを好きになること、ない。



こんなに好きだと思ったのは、凛華だけだ。





『え、と……あの、力強く生きてね。幸せになってね。
幸せになってくれたら、ちゃんと死ぬ時は迎えに行ってあげる。

だから最後のお願い。


―――叶君。私の分まで幸せに、しっかり生きてください』






プツンと音がして、録音はここまでらしい。


うん、うん……幸せに、なるよ。


凛華の分まで、ちゃんと生きるよ。





残り"わずか"な人生―――しっかり生きるよ。






だから今日は、今日だけは、許して欲しいっ……。



今だけ泣くことを、許して欲しいっ……。




膝から崩れ落ちるように地面に膝を着け、声を上げて泣いた。




一生分の悲しみを、全部全部。




泣いて、泣いて、泣きまくった。






お前の願い、絶対叶えてやる。




だって俺は、―――お前の彼氏だから。






凛華、今までたくさん、ありがとう。





最後に、想いを叫ぶよ。


本当の、気持ち……本音。弱音。凛華に伝えたいこと。


それは……。








「君の隣に居たかったっ……」







ただ、それだけだったんだ。















―END―