いやもういっそ気のせいであってくれ。
先生のキャラが崩壊する。
先生は気を引き締めるように『コホンッ……』とわざとらしい咳払いをして、もう一度話し始めた。
私は斜め前の席の美瑠ちゃんと目が合って、2人とも可笑しそうに笑った。
美瑠ちゃんも、おかしいと思ったのかな……ふふっ……先生おかしぃっ……。
「今日は編入生を紹介します。……は、入ってきなさい」
なんか最後の方早口になってたけど……。
それより編入生かぁっ……。
どんな子かな?
楽しみで胸が踊っていた時だった。
ガラッと音がしたと思えば、編入生が入ってきたのだ。
ザァーっと爽やかな風が頬を撫でたような気がする。
全身が、震えるような感覚。
刺激的。
っ……、え?
驚きすぎて、声も出なければ身体も固まる。
目を丸くしてその人に見入ってしまう。
待っ、て……あの人、王子さまにそっくり……。
カッ、コ……いい……。
その編入生は、驚く程に私の好きな本の王子さまに似ていた。
綺麗な金髪……耳にはキラリと光るピアス……群青色の淡い瞳。
長いまつ毛に、細身だが鍛えているであろう体つき。
全てが完璧と言えるくらいイケメンさんだった。
お、王子さまはピアスは付けてなかったけどっ……(当たり前だ)


