「あー、やっぱり……天王院様、結愛大好きだねぇ」
な、なななっ、美瑠ちゃん気づいてたんだっ……!?
というか本当に私のこと、好きっ、なのかなっ……まだ信じられないっ。
え? でも、え?
「あ、あのっ……ここ女子寮ですけどっ……」
道に迷っちゃったのかなっ……?
間違えて来てしまったのかと勘違いした私は、ニコリと微笑んでからこう訊ねた。
「男子寮は左側の塔です。ご案内しましょうか?」
私の質問に、この場にいた全員がシーンとなった。
え、あれれっ?
迷ったんじゃなかったのかなっ……?
美瑠ちゃんは『鈍感を相手にするのは辛いよ〜』って苦笑していた。
「いや……俺は結愛を迎えに」
天王院さんがそんなかっこいいこと言うから、周りの女子たちは、悩殺されて気絶していた。
お、お迎えにっ……?
私をお迎えにっ……?
……なんでだろう。
私が道に迷うとでも思ったのかな……?
「じゃあ一緒に行こうっ!」
天王院さんに笑顔を向けてから歩き出す。
天王院さんったら、過保護だなぁ。
なんだか少し嬉しくて、自然と頬が緩んだ。
すると突然、天王院さんがさりげなく私の手を握ってきた。


