幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!

春馬くんの頬に一粒の涙が伝う。


えっ?

春馬くん泣いているの⁉

なんでっ⁉


慌てた私は春馬くんの頬に手を伸ばす。

涙が手に触れた。

なんで春馬くんは泣いているの?



「僕、美羽ちゃんになにかあったのかと思って心配だった……」

「えっ、ごめんっ⁉」

「でも、美羽ちゃんになにもないなら良かったよ」

「あ、うん……」



なんか……。

申し訳ないことをしてしまった気がする。


春馬くんは片方の手で涙を拭いている。

私は春馬くんの頬から手を離して、そのまま目の前にいる彼の頭に触れる。

ぽんぽん、と優しく。

『ごめんね』の意味を込めて。



「美羽ちゃん……」



春馬くんはそのまま私に抱き着いた。

春馬くんからはフローラルな優しい香りがした。

思わず私は、その背中を抱きしめる。

春馬くんが私を抱きしめる力を強めた。


……すごく心配してくれていたんだな。

春馬くんから、心配してくれていたことが伝わる。