幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!

「ご、ごめんっ!」



車から守ってくれた唯斗くんの腕の中。

私は唯斗くんのシャツの胸元をしっかり握っていて。

これって、抱き合っているみたいじゃんっ。


慌てて唯斗くんから離れる私。

……だけど。

唯斗くんがそれを許さなくて。



「勢いよく離れるな。また車とぶつかりそうになったらどうするんだ」

「ご、ごめん……」



口調が荒い唯斗くん。

だけど、その言葉はとても優しくて。

私のことを守ろうとしてくれているんだな、と、思った。



「ありがとう……」

「……気をつけろよ」

「うん」



私はゆっくりと唯斗くんから離れた。

唯斗くんの温もりが、まだ体に残っている。

なんだか、くすぐったいこの感覚。


……唯斗くんはただの幼なじみなのに。

なんで、こんなにもドキドキしている私がいるんだろう……。