幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!

「……手、離して」



こんなところで手なんか繋いだら、大騒ぎになる。

明日、学校に来られなくなったらどうするの。

っていうか、唯斗くんが『スクープ!』って掲示板に張り出されるかもしれないのに。

私も困るけど、唯斗くんも困るんだよ?


目で訴える私。

だけど、唯斗くんは素知らぬ顔で私の手を引っ張って歩き出した。



「唯斗くんってば!」



オレンジ色の夕日が窓から入る廊下。

そんな廊下を引きずられるように歩く私。

だって、唯斗くん、歩くの早いんだもん!

足の長さが違うんだから、隣で歩くならペース合わせてよ!


息が切れてくる私。


……体力ないな。

我ながら情けない。

それに比べて唯斗くんは、どんどん歩いている。


多分、向かっている先は昇降口だろう。

この階段を下れば、下駄箱だから。