幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!

翌日。

私はバスケ部の朝練を観に行くため早起きをした。

もちろん、唯斗くんより早く起きて準備をする。

2人の分の朝食も用意し、学校へ向かう。

目指すは体育館。


学校に近づくにつれ、私は歩くスピードをあげた。

……唯斗くんが抱えているものがなんなのか、それを知るためには観察が必要だからね!

そう意気込みながら私は、バスケ部が練習を行う体育館に近づく。


……ボールの音がする。

ドリブルの音や、シュートをする音。

こっそりと体育館を覗けば、1人で練習している男子生徒の姿があった。


あの後ろ姿って……。



「南條くん⁉」



気付いたときには遅かった。

私は大きな声で名前を叫んでいた。

ボールの音だけが響く体育館は、私の声を響かすには充分だった。


南條くんはドリブルを止め、ボールを持って振り返る。