幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!

「どこで写真撮るの?」

「屋上。今日は天気もいいから写真撮るには良いと思う」

「分かった! お願いします!」



そんなことを話しながら屋上へ向かっていると。



「美羽?」

「美羽ちゃんだー」



聞き覚えのある声が背後から聞こえた。

振り返ると、そこにはやっぱり。



「……唯斗くん。……春馬くん」



会いたくない人に会ってしまった。

今から書類審査のための写真を撮りに行くっていうのに、会ってしまうとは……。


オーディションのことは気づかれたくない。

そう思いながら身構えていると。



「あれ? 唯斗くん、元気ない?」



なんだか違和感を覚えた、と思ったら、唯斗くんが疲れ切ったような顔をしている。

思わず唯斗くんの頬へと手を伸ばす。


だけど。
その手は振り払われた。

びっくりする私に、唯斗くんは『しまった』という顔をする。