幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!

目指すは教室。

琴音ちゃんは、まだ教室にいるはず。

だって、バスケの試合は午後からだったから。

今は9時50分。

余裕で間に合うはず。


……琴音ちゃん!

教室にいて……!


私は自分の教室の前に着いた。

少し呼吸が乱れる。

でも大丈夫。

心臓はバクバクしているけれど、今ならこの扉を開けられる。


私は思い切り教室のドアを開けた。

……少し勢いがよすぎたか。

バンッ! と大きな物音を立てて、ドアは開いた。


一瞬でクラスメイトの視線が私に集まる。

……ちょっと失敗したかも。

私の頭の中では琴音ちゃんに話しかけることだけを想像していたのに。



「……よく帰ってこられたね。まあ、バスケの試合サボられても困るからいいけど」

「南條くん……」



南條くんの言葉を先頭に、クラスメイトから私への非難の言葉が飛び交う。