幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!

「もう泣くな」

「美羽ちゃんってば泣き虫だね」



2人は私に歩み寄って、頭を撫でてくれる。

安心する2人の手。

私はまるで子供の頃に戻ったように感じた。


『大丈夫だ』って勇気づけるように頭を撫でてくれる唯斗くんと春馬くん。

私は本当に心から。


大丈夫だよ。


そう言える。



「あ、美羽ちゃんが笑った」

「美羽は笑顔が似合うな」



そう言ってくれる2人の幼なじみには。



「ありがとう」



その言葉しか出てこなかった。


悩んでいたことも、苦しんでいたことも。

辛かったことも、すべて吹き飛んだような気がした。


今なら。

琴音ちゃんと話し合える気がする。

逃げないで、ちゃんと向き合って。

笑える気がするんだ。


だって、私には、唯斗くんと春馬くんっていう最強の幼なじみが味方に付いているんだから。



「美羽なら大丈夫だ」

「ほら。行ってきな?」



2人の笑顔に背中を押され、私は体育館を飛び出した。