幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!

山下さんグループのテンションの高さに驚く私。

でも。

祝福されるのは嬉しい。

素直に『ありがとう』と言う私。

それから山下さんたちの質問攻めが始まった。



『水樹兄弟じゃなくていいの⁉』

『南條くんのどこが好きなの⁉』

『告白はどっちから⁉』
 


……とか。

苦笑いで返す私。


ガタッ!

この空気を一瞬で沈めたのは、椅子が倒れた音だった。

音をする方を見ると、椅子に座っていた琴音ちゃんが立ち上がっていて。

その後ろには椅子が倒れていた。



「こ、琴音ちゃん……?」

「あ……っ。ごめん」

「いや、大丈夫だけど……。どうしたの?」



私がそう尋ねると、琴音ちゃんは身をひるがえして教室を出ていった。

『具合が悪くなった』と、言葉を残して。


大丈夫なのかな。

さっきまでは、あんなに楽しそうに笑っていたのに。

……私なにかしちゃったかな。


考えても分からなかった。