幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!

……次はなに?

唯斗くんがボールを持って戻ってくる。

そしてそのボールを私の顔の目の前に持ってきた。



「ここに書いてあるだろ? “水樹 唯斗”って」

「えっ⁉」



確かに。

よく見たら、小さく“水樹 唯斗”と書かれていた。


もう、言い逃れできないじゃん!

勝手に借りたのは悪いかもしれないけど!

南條くんの前で、そんなに意地悪しなくていいじゃん!

私の恋の悪魔じゃん!


そう思いながら、ちらりと南條くんへと視線を移す。

南條くんはクスクスと、小さく笑っていた。



「部長と有村さんは、本当に仲が良いんですね」

「そりゃな」



唯斗くんもなに勝ち誇ったような顔をしているのよ。

そこ、ドヤ顔しなくていいのよ。

そんな唯斗くんの表情を壊したのは、南條くんだった。