キャラメル頭の君と、1ヶ月の同居ラブ。

       蒼side

『綾音。俺、綾音に言いたいことがあるんだ』

綾音の目が覚めてすぐ、俺は気持ちが変わる前にとすぐに切り出した。    


だけど、

『待って!! 私から言わせて。今日も、蒼が私をどうやって見つけたか知らないけど、蒼を探してたの』

綾音は俺に、これでもかと言うほど切実に懇願した。


断れない。    


綾音が必死になって探していたのは、俺だと言う。


彼氏が出来たから……となにかいわれるのか、それとも俺が、会えない十数年の間もずっと望んでいたことなのか。


緊張で顔が引きっているのが分かる。


『綾音が、そのあと俺の話を聞いてくれるなら』

俺は覚悟を決めてそう言った。