キャラメル頭の君と、1ヶ月の同居ラブ。

気になって顔を出すと、後ろ姿から俺の前を通過したのが綾音だと分かった。   
                 
                 
じゃあこれは……とっさに頬についた生暖かい水滴のような何かに触れる。


涙?             
                  
                 
綾音が泣いてどこかへいく。   
                  
                 
追いかける理由には充分だった。   
            

学校帰りだったために持っていたリュックをその場に投げ捨てて走る。    
                
                
綾音と知らない男のキスを見てから、口を開けばひどいことを言いそうで、ほとんど関わらないようにしていた。       
                

簡単に言えば、俺は綾音を避けていた。


何故か綾音もほとんど喋らなかったから、この1週間の2人の空気は地獄だった。