「みんな！！　聞いてくれ｡今日はなんとのこのクラスに､転校生がやってきた。しかも女子に朗報だ。かなりのイケメンだぞ～？」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
「「え～！？」」　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

女子の嬉しそうな声。　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　
男子はちょっと不満そうにしている。　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
でも､この空気じゃ出てきにくいんじゃないの？　その転校生とやらは。　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
やっぱりこの担任には､空気を読むとか、相手を気遣うとかいうスキルが足りない。　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　
「おーい。もういいぞ。入ってこい」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　
転校生は様子を伺うようにして、頭から入ってきた。

「「きっきゃぁあぁぁ」」　　　　　　　　
「ほんっとにイケメンじゃねぇか！」　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　
クラス１のお調子者と、大半の女子の声が、教室に響き渡る。　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　
そして、転校生への心配は不要だった｡


今朝のイケメンだ。