「でも、それは……」

「私が小さい頃に熱だしたとき、やってくれたみたいでいいの。何も抱き締めて寝ろとは言わないから、もしかして憶えてない?」

「憶えてるけど、そのときとは……」


わかってる。           
           

いろんなものが変わってる。


だけど。           


「この幸せが、明日になって夢だったら悲しいでしょ。 でも、起きた時蒼が隣に居てくれたら信じられる」         


「分かった……」

結局私のごり押しに負けた蒼は、恥ずかしくなるほどぎゅうっと抱き締めて寝てくれた。


翌朝蒼の作ってくれた朝御飯も、初日とは比べ物にならないほどおいしかった。