「ふぁ……」
                    
                             
なぜかいつもより重たい瞼を不思議に思いながら目が覚めた。            
                    
                                         
「なんだったんだろ。あれ……」      
                 
                                        
私は最近、いつも同じ夢を見る。     
 
                                      
登場人物は年長さん位の私と、同じ年頃の男の子。                  
    
                                         
明るいキャラメルのような明るい茶髪で、クリッとした目のその男の子と私は、いつも違うことをして遊んでいる。

                    
だけど、帰るときに決まってその男の子が私の額にキスをしてから帰る。       
 
                                       
そんなませた男の子と私の夢。      
    
                                                         
「まぁいっか!」
                     
                         
そう思い、学校へ行く準備を終えた私こと花の高校1年生島崎 綾音(しまざき あやね)は家を出た。