怜ちゃんを見ると、彼女は足を止めていた。
 


覚悟を決めてもう一度、怜香、と呼び止める。


俺を振り返った怜ちゃんの顔は真っ赤だ。



怜ちゃんの色白の肌に、ハッキリと鮮やかな赤が、染まっている。



これは……期待しても、いいのだろうか。



「怜ちゃん、話を……しに来たんだ」



素直に頷く怜ちゃんに安心して、周りに目を向ける。

 
注目を集めすぎた。



「場所を移そう」



そう言って怜ちゃんと神社を後にし、人通りの無い、ちょうどいいさびれた公園に入る。



「怜ちゃん……好きだよ。もちろん恋愛的な意味で、ずっと、好きだった。今日は、これを伝えに来たんだ」