怒りで感情が制御出来ない。



でも、だからって怒鳴り付ける訳にはいかない。



それを怜ちゃんは望まないし、そうしてもこいつは変わらない。



だってこいつは……こいつは怜ちゃんの身内でありながら、分かっていないのだ。

 
全く気付いていない。



それが、ひどく悲しい。



自分の行動が、どんな結果をつれてくるのか。



こいつには考えさせなければいけない。



「おい。お前、怜ちゃんの親戚なんだろ? ちょっとは考えろよ。今、季節は12月で冬。雪だって当たり前に降るし、今日だって朝からずっと少し降ってる。 そんな中で怜ちゃんが走ったりしたら? なんのために普段、必要以上動かず、あったかい格好でこんなとこにいるんだよ……ちょっとは考えろよ! お前が今言ったみたいな、嫌がらせなんて可愛いもんじゃない。 怜ちゃんは多分、高熱で1週間はベットから離れられない。」