「じゃあ今はその延長で一緒にいるだけ？」



「あ？　あぁ」



何か違和感を感じるが、確かに今一緒にいるのはあの時の延長で、友達を続けているからだ。



何も間違ってはいない。



その時、誰かが俺のいるドアとは反対の､後ろのドアから教室を飛び出して行ったおとがした。



後ろを振り返ると、怜ちゃんが……いない。



「は？　おい！　怜ちゃんは？」



様子を見ていたであろう俺の後ろの奴等に聞く。



「っのバカ！！　早乙女さんにやられたのよ！！　今の！！　聞き方によっては､若菜くんが！！　小３の時に知り合って、今は仕方なく一緒にいるように聞こえたかもしれない！！　私の話聞いてたなら、そう言う小さな印象操作くらい簡単にできるって知ってるでしょ！？　」



栗山さんが､泣きそうな顔で叫ぶようにそう言った。