碧の頬を掴んでそう言えば、碧も涙を一筋流した。


「俺のいまの好きな人は、お前だから」


「これから先死ぬまでずーっとだよ!!」


「あぁ。……こんな俺だけど、付き合ってくれるか?」

もう、何を言ってるんだか。


「付き合うに決まってんじゃん!!死ぬまで付き合ってもらうんだからね!!!」


「結婚しても離婚しないからな」

っ……なんでそんなこと言うんだバカ。


「あ、当たり前だこのやろー……っひっく」


「はいはい。たくさん泣きな」

ぽんぽんと背中を撫でてくれる。

そんな手が優しくて、愛しくて。

詩織さんのぶんまで愛したいと思えた。

諦めかけてた私の恋。

過去から進めずにいた碧の恋。




ふたりの恋がいま……ようやく、結ばれた。




「……不器用だな碧は」


「愛生は変なとこ弱いな」


「うっさい……好きだよ」


「っ……俺も」