夏希
「詩織はそんな性格じゃないと思う」

わかってる。

わかってる、でも……。

俺
「……また大切なもの守れなかったら、」

夏希
「たらじゃない。守るんだよ」

夏希……。

夏希
「一度辛い経験をしたからこそ、それを乗り越えてようやく強くなれんだよ。忘れろなんて言ってない、ただ、守りたいものが、好きな女ができたなら今度こそ守るべきだ。いまのお前ならできんだよ」

あの頃の俺とは、違う……？

詩織は、俺の初恋の女の子。

といっても幼なじみで……俺と夏希と仲良しだった。