月下美人

あ……そうだった。


「そうしてくれると……助かる」

夏希
「りょ」

それからしばらくして、家の前に着いた。

バイクの音のせいか、お母さんと藍が出てきた。

優奈
「翠!心配した……っ!」


「姉ちゃん、その男……」

あ……。

夏希
「すみません、遅くなったの俺のせいです。九条夏希です」

優奈
「まぁっ!もしかして九条財閥の!?」

……え。