月下美人

怜央
「ちょ、翠っ、」

夏希
「ちゃんと言った?やってないこと」

あの日のこと、忘れたかった。

なのに……。


「言ったよっ……耳も傾けてくれなくて、極楽鳥花の下っ端たちに裏切られてっ」

夏希
「ん」


「仲間なんて、絆なんてそんなもん?私ずっと一緒にいたのに!信頼関係私の方が深いのにって悔しくて悔しくて……っ」

夏希
「……ん、じゃなるよな?」


「え?」

夏希
「その女の狙いは強い暴走族の姫ってこと。ならうちの姫になって見返してやれば?」