なんだ……ちゃんといい子じゃん。

私も父親の愛情を知らないで育ったから、水瀬陽菜の気持ちはわかるかも。

誰にも愛されなかったら……すべてがどうでもよくなる。


「よし!改めて、友達になろ?水瀬陽菜!」

ほらっ、と手を握った私。

一同
「は!?」

ここにいる全員、そうハモった。

わぁお、お綺麗に。

陽菜
「っなに言って……」


「今度は形だけの友達じゃなくて、ちゃんとした友達。私ね、あの時……初めて女の子の友達ができて本当に嬉しかったの」

だから……。