ペコッと頭を下げて、バイクに跨った。

優奈
「っ夏希くん!」

玄関から出て俺に駆け寄ってきた優奈さん。

優奈
「翠は……女子校にいるわ。どこの女子校とかは言えないけど、私が言えるのはそれだけ」

優奈さん……っ。


「ありがとうございます!」

俺はお礼をして、バイクを走らせた。

翠は女子校にいる。

女子校なんて限られてるから、探す手間が省けた。

お別れなんてさせるかよ。

俺はそんなつもりで好きになったんじゃない。

俺は、永遠に翠といるために好きになったんだよ。バカ翠……待ってろよ。