「夏希……」


「っ貸せ」

碧から手紙を受け取って、読んだ。

【みんなへ。
突然いなくなってごめんね。
私、転校することになったんだ。
みんなには黙っていたくて……ごめんね。
みんなに言ったら、離れがたくなっちゃうから言えなかったんだ……。
私ね、みんなのことがすごく大好き。
ひとつお願いがあるの。
お部屋の荷物は捨ててください。
私はもうみんなと会えないから。
わがままばっかでずっと迷惑かけてごめん。
今までありがとう。
ばいばい
                 翠より】

手紙を持つ手は震えがおさまらなかった。

んで……、


「っなんでだよ……!」