そう言って職員室を出た。

「うわっ、性悪女きたよ」

「よく学校来れるよね〜」

廊下を歩けば浴びる視線。

これももう慣れたな……。

あの日、夏希としたキスは忘れられなくて。

同時に、離れがたくなった。

あの瞬間だけは、なにも考えたくなくて。

ただ、夏希に触れていたくて。

ボーッとしながら歩いてると、

ドンッ!!


「ぎゃっ!」

誰かにぶつかってしまった。

だ、誰!?

思わず顔を上げると、昴だった。