月下美人

ほんのり顔を赤らめた翠。

こんなん、態度からして俺を好きじゃん……。


「今日さ、翠にキスされる夢見たんだよね」


「へっ……」

間抜けな声……。


「こんなふうに」

顔を近づけて、翠の頬にキスをした。

今のでわかった。

翠が、俺にキスをした。

夢じゃなく、現実で。


「っ夏希……!」


「このまま……唇にもしていい?」