月下美人

頬に手を添えれば、気持ちよさそうな顔をした翠。

あー……やっば。


「あの、ごめんね?早退させちゃって」

また謝ったな……。


「翠最近謝りすぎ。自覚してる?」

そんなに謝ってたかな、と目を見開いた翠。

ほんっと無自覚……。


「今日さ……」


「ん?」

ギシッと翠のベッドが鳴った。

翠の上に覆いかぶさって、逃げれないように近づいた。


「夏希っ?」