月下美人

答えられずにいると、目を見開いた夏希。

夏希
「え……み、どり…」


「ちがっ……それより、戻んないと!ほら、いくら部屋だからってこんな近かったら誤解されちゃうでしょ!」

よし、逃げよう!

みんなのいる方に行けば、夏希も私も今までのまま……。

夏希
「誤解されてもいい」

私の手を掴んで、さらに距離を縮めた夏希。

な……っ。


「は、は……?夏希、なに言ってんの」

夏希
「誤解されてもいいって言ってるんだよ。だから俺から逃げんな」