月下美人


「ううん〜大丈夫だから!じゃーね藍」

藍の頭を撫でて、私も家を出た。


「姉ちゃん!」

サンダルを履いてドアを開けた藍。

いつもは頭撫でたら怒るのに……。


「ちゃんと、周りを頼れよ……?」

藍……。


「ありがとう!またねっ」

そう言って、家を後にした。

周りを……頼る。

こんな私でも、親友でいてくれるみんな。

こんな私を、受け入れてくれたみんな。

これ以上巻き込みたくないよ……。