そして……ドアが閉まると同時に抱きしめられた。

っ……?


「な、夏希……?」

夏希
「ごめんな、こんなことになって」


「な、なに言ってんの?夏希謝る必要なんかないじゃん!それより苦しいよ、離して?」

そう言うも、夏希は離そうとしてくれない。

……夏希の様子がおかしい。

走ってきたみたいだし、そのせいか鼓動が早くて。

夏希
「悪いけど、離すつもりなんかない」

ぽんっ、と頭に手を添えられた。

夏希
「……俺、翠が落ち込んでんのに放っとくとか無理なんだよ」