手を洗ってると、水瀬陽菜が入ってきた。

陽菜
「あ……さっきごめんね?」


「ふたりなんだし素で話せば?てか、あんたの目的ってなに?」

水瀬陽菜はクスクス笑うと、鏡を見ながらリップを塗った。

陽菜
「欲しくなっちゃった。月下美人全部」

……は?

陽菜
「陽菜の狙いは夏希くんだよ。竜くんはもういいや。ね、陽菜にくれるよね?」

待って、なに言ってんの……?


「私から、極楽鳥花を奪っといて……なに、言ってんの?」

陽菜
「それはごめんね?ちゃーんと戻れるようにしてあげるからぁ、月下美人と夏希くんちょうだい?」